【首や肩の痛みは要注意】頚椎椎間板ヘルニアの症状・原因・治療法を解説
首や肩の痛みや腕のしびれは頚椎椎間板ヘルニアの症状である可能性があります。日本では、40歳を過ぎた頃から椎間板の変性が顕著になり始め、60歳代ではほとんどの人に何らかの変性が見られることが増える傾向にあります。
現代人の生活に欠かせないデスクワークやスマートフォンの長時間使用も、ヘルニアのリスクを高める要因となる場合があります。本記事では、頚椎椎間板ヘルニアの症状や原因、具体的な治療法を解説します。今すぐできる対策を知り、健康な毎日を送りましょう。
当院では、頚椎椎間板ヘルニアをはじめとした整形外科疾患に対し、丁寧な診察とわかりやすい説明を心がけています。不安な症状がある方も安心してご相談いただけるよう、以下の記事で診察の流れや受付方法を詳しくまとめています。
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頚椎椎間板ヘルニアの症状:初期から重症化まで
頚椎椎間板ヘルニアの症状について、以下の3段階に分けて解説します。
- 初期症状:首や肩のこり、違和感
- 中期症状:腕の痛みやしびれ、握力低下
- 重症化:歩行障害、排尿障害
初期症状:首や肩のこり、違和感
初期症状では、首や肩のこりや違和感、首を動かしたときの痛みなどが現れます。多くの方は、慢性的な肩こりのように感じ、頚椎椎間板ヘルニアとは気づかないケースが多いです。頚椎椎間板ヘルニアの症状は、神経が圧迫される部位によって大きく異なります。
神経根症は、多くの場合、片側の上肢に症状が現れ、肩甲骨付近から腕にかけて痛みが生じることがあります。腕のだるさや重だるさを感じることもあります。脊髄の中心部が圧迫される脊髄症では、初期段階では腕のしびれ程度であることが多いです。
症状が進行すると、ボタンを留めたり、箸を使ったりといった細かい動作が困難になる巧緻(こうち)運動障害が現れることもあります。初期症状の段階では、痛みが軽く、一時的なものであるため、放置してしまう方も少なくありません。症状に応じて適切な医療機関を受診し、診断を受けることをおすすめします。
そもそも椎間板ヘルニアとはどのような病気なのか、腰椎や頚椎を問わず、基礎から知っておきたいという方も多いかもしれません。以下の記事では、椎間板ヘルニアの主な原因、代表的な症状、治療法の選択肢についてわかりやすく解説しています。
>>椎間板ヘルニアとは?原因・症状・治療法を解説
中期症状:腕の痛みやしびれ、握力低下
中期症状に進行すると、初期症状に加えて、腕の痛みやしびれ、握力低下の症状が現れます。神経根症では、筋肉が痩せてきたり、力が入らなくなったりといった症状が見られ、握力などの筋力低下が顕著になります。握力が弱まると、ペットボトルの蓋が開けづらい、重い荷物を持てないなど、日常生活に支障が出てきます。
脊髄症では、上肢だけでなく体幹や下肢にも症状が現れるようになります。下肢の腱反射が弱くなったり、足を引きずるような歩き方(痙性歩行)になったりすることもあります。排尿障害が現れ、尿が出にくいあるいは尿が漏れてしまう症状に悩まされる場合もあります。
中期症状に進行すると、日常生活に支障をきたすようになり、仕事や家事に影響が出始める可能性があります。細かい作業や力仕事が困難になることがあるため、医療機関への受診をおすすめします。
重症化:歩行障害、排尿障害
重症化すると、歩行障害や排尿障害などの深刻な症状が現れます。脊髄が圧迫されることで、神経伝達が阻害され、さまざまな症状が現れます。歩行障害が進行すると、ふらつきがひどくなり、歩行が困難になる場合があります。
排尿障害も悪化し、尿が出にくいあるいは尿失禁の症状に悩まされることになります。便秘の症状が現れることもあります。重症化すると、歩行や排泄機能に影響が出る場合があります。速やかに医療機関を受診することをおすすめします。
頚椎椎間板ヘルニアの主な原因
頚椎椎間板ヘルニアの主な原因である、以下の3つを解説します。
- 加齢による椎間板の変性
- デスクワークやスマートフォンの使用
- 喫煙と頚椎椎間板ヘルニアの関係
加齢による椎間板の変性
加齢は、頚椎椎間板ヘルニアの一般的な要因の一つです。赤ちゃんの椎間板は、水分を豊富に含んでおり、弾力性に富んでいます。しかし、加齢とともに、水分が徐々に失われていきます。40歳を過ぎた頃から、椎間板の変性が顕著になり始め、60歳代ではほとんどの人に何らかの変性が認められるようになります。
椎間板は、背骨の骨と骨の間にあるクッションの役割を果たしており、ゼリー状の髄核と周囲を囲む線維輪で構成されています。加齢とともに椎間板が乾燥し、弾力性を失うと、線維輪に亀裂が生じやすくなります。亀裂から髄核が飛び出し、神経を圧迫することで、頚椎椎間板ヘルニアが発生します。
医学的には、神経根が圧迫されると神経根症、脊髄が圧迫されると脊髄症と呼ばれます。神経根症では、片側の腕に痛みやしびれが生じるのに対し、脊髄症では両腕や両足に症状が現れることがあります。排尿障害などの自律神経症状を伴う場合もあります。
デスクワークやスマートフォンの使用
デスクワークやスマートフォンの使用は、頚椎椎間板ヘルニアの大きな要因となっています。長時間同じ姿勢を続けることで、首や肩に負担がかかり、椎間板への圧力が増加します。デスクワーク中に首が前方に突き出た姿勢やスマートフォンを見る際に下を向き続ける姿勢は、頚椎への負担を増大させます。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用は、頚椎周囲の筋肉の緊張を高め、血行不良を引き起こします。血行不良は、椎間板への栄養供給を阻害し、椎間板の変性を促進させる可能性があります。筋肉の緊張は、頚椎の安定性を低下させ、椎間板への負担を増加させることにもつながります。
喫煙と頚椎椎間板ヘルニアの関係
喫煙は、頚椎椎間板ヘルニアを含むさまざまな健康問題のリスクを高めることが知られています。タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させ、血行を阻害します。結果、椎間板への酸素や栄養の供給が不足し、椎間板の変性が促進されます。
日常生活でできる予防法
健康な毎日を送るために、日常生活でできる下記の3つの予防法について、解説します。
- ストレッチ
- 筋力トレーニング
- 姿勢の改善
ストレッチ
ストレッチは、固まった筋肉をほぐし、血行を促進することで、頚椎への負担を軽減する効果が期待できます。毎日、朝晩など時間を決めて行うことをおすすめします。痛みを感じない範囲で、心地よいと感じる程度に行ってください。肩甲骨を動かすストレッチは、以下の手順で行います。
- 背筋を伸ばして立ち、両手を肩に置く
- 肘で大きな円を描くように、前から後ろへ5回ゆっくりと回す
- 後ろから前へ5回ゆっくりと回す
肩甲骨の動きを意識しながら行うことが大切です。肩甲骨周囲の筋肉の緊張が和らぎ、血流が改善されるのを感じましょう。胸を開くストレッチは、以下の手順で行いましょう。
- 両手を後ろで組み、手のひらを合わせる
- 息を吸いながら、腕を後ろに伸ばし、胸を前に突き出す
- 10秒間キープする
- 息を吐きながら、元の姿勢に戻る
- 5回繰り返す
胸を前に突き出す時は、肩甲骨が中央に寄るように意識しましょう。猫背気味の方は胸を開くストレッチを行うことで、胸の筋肉が伸び、姿勢の改善にもつながります。
ストレッチは、入浴後など、身体が温まっているときに行うと、より効果的です。痛みを感じる場合は無理せず、心地よい範囲で行うことが大切です。ストレッチの間違ったやり方は逆に症状を悪化させる恐れがあります。
以下の記事では、椎間板ヘルニアの方におすすめのストレッチ方法や、実践時の注意点について詳しく解説しています。
>>椎間板ヘルニアのストレッチ方法|症状を和らげるポイントも解説
筋力トレーニング
首や肩周りの筋肉を鍛えることで、頚椎を支える力を強化し、負担を軽減できます。筋力トレーニングは、週に2~3回行うことをおすすめします。ただし、痛みがある場合は無理せず中止し、医療機関を受診してください。タオルを使ったトレーニングは、以下の手順で行います。
- タオルを両手で持ち、頭の後ろにかける
- 頭を後ろに倒すように力を入れる
- タオルで頭を前に押さえるように抵抗を加える
- 5秒間キープし、5回繰り返す
肩甲骨を寄せるトレーニングは、以下の手順で行いましょう。
- 椅子に座り、背筋を伸ばす
- 両肘を曲げ、手のひらを前に向ける
- 肘を後ろに引き、肩甲骨を寄せる
- 5秒間キープし、5回繰り返す
肩甲骨同士が近づくように意識することが大切です。肩甲骨を寄せるトレーニングは、肩甲骨を支える筋肉を強化し、姿勢の改善にも役立ちます。
姿勢の改善
日常生活で正しい姿勢を保つことは、頚椎への負担を軽減するうえで重要です。加齢とともに椎間板は変性し、髄核が飛び出しやすくなるため、日頃から正しい姿勢を意識することで、頚椎への負担を抑えることができます。座り姿勢の場合、下記の点に注意しましょう。
- 椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばす
- 足の裏全体を床につけ、膝は90度に曲げる
- パソコンを使う際は、画面を目の高さに合わせる
- 1時間に1回は休憩を取る
パソコンを使用する際、画面の高さが合わない場合は、台などを用いて調整し、目線を下げすぎないように工夫しましょう。立ち姿勢の場合、下記の点に注意しましょう。
- 背筋を伸ばし、あごを引く
- お腹に軽く力を入れて、体幹を安定させる
- 肩の力を抜き、リラックスした状態を保つ
- スマートフォンを見る際は、目線を下げすぎないように注意する
- 長時間スマートフォンを使用する場合は、こまめに休憩を取る
寝る姿勢の場合は、下記の点に注意してください。
- 枕の高さを調整し、首が自然なカーブを描く
- 寝返りを打ちやすいマットレスを選ぶ
高すぎる枕や低すぎる枕は、頚椎に負担をかけ、睡眠の質を低下させる可能性があります。硬すぎるマットレスは寝返りしにくく、体の一部分に負担がかかりやすくなります。正しい姿勢を保つことは、最初は意識的な努力が必要ですが、続けることで自然と身につきます。
頚椎椎間板ヘルニアの治療法:保存療法から手術まで
頚椎椎間板ヘルニアの治療法について、下記の2つを解説します。
- 保存療法:薬物療法、リハビリテーション
- 手術療法:種類とメリット・デメリット
保存療法:薬物療法、リハビリテーション
保存療法は、手術を行わずに、薬物療法やリハビリテーション、装具療法などを用いて、痛みやしびれなどの症状を軽減し、日常生活の改善を目指す治療法です。保存療法の効果は患者さんの状態や症状によって異なりますが、数週間〜数か月かけて徐々に改善していくことが多いです。
薬物療法とは、消炎鎮痛剤やビタミンB12製剤、神経障害性疼痛緩和薬などの薬を使用し、痛みやしびれを和らげる治療法です。消炎鎮痛剤は炎症や痛みを抑える目的で、ビタミンB12製剤は神経機能の維持を目的として処方されることがあります。
リハビリテーションは、理学療法士などの専門家指導のもと、患者さん一人ひとりの状態に合わせて行います。筋力トレーニングやストレッチによって、首や肩周りの筋肉を強化し、頚椎の安定性を高めることで、症状の改善を目指します。
装具療法では、頚椎カラーと呼ばれる装具を装着することで、首への負担を軽減し、痛みを和らげます。装具療法は、保存療法の一つとして用いられ、症状の悪化を防ぎながら自然治癒を促す役割も担っています。
手術療法:種類とメリット・デメリット
保存療法で効果が見られない場合や麻痺などの神経症状が進行している場合、手術療法が検討されます。手術療法には、頚椎前方固定術や椎弓形成術などがあり、それぞれの手術方法にメリット・デメリットがあります。
頚椎前方固定術は、椎間板を切除して、人工骨や自分の骨を移植して固定する手術です。神経の圧迫を取り除き、痛みやしびれを改善する効果が期待できる場合があります。椎弓形成術は、神経の通り道を広げる手術です。神経の圧迫を軽減し、症状の改善を図ります。
手術療法は、症状の改善が期待できる一方、手術に伴うリスク(神経損傷や感染症など)も存在します。手術療法を選択する場合は、それぞれの術式の特徴やメリットとデメリットを理解したうえで、医師と話し合い、ご自身の状況に合った治療法を選択することが重要です。
手術に至らないケースや、手術後の回復をスムーズにするためには、日常生活の過ごし方も重要です。以下の記事では、椎間板ヘルニアの治療法全般と、回復をサポートする生活習慣について詳しく解説しています。
>>椎間板ヘルニアの治療法!回復に役立つ生活習慣も紹介
専門医選びのポイント
専門医選びのポイントについて、以下の3つを解説します。
- 初診は整形外科がおすすめ
- 頚椎椎間板ヘルニアに詳しい医師の見つけ方
- セカンドオピニオンの重要性
初診は整形外科がおすすめ
整形外科は、骨や関節、筋肉、神経などの運動器の疾患を専門的に扱う診療科です。頚椎椎間板ヘルニアも整形外科の専門領域です。整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。整形外科では、問診や身体診察に加えて、レントゲン検査やMRI検査などを行い、痛みの原因を特定します。
レントゲン検査では、骨の状態や変形などを確認できます。MRI検査では、椎間板の状態や神経の圧迫の程度などを詳しく確認することが可能です。検査結果にもとづいて、痛みの程度や症状に合わせた薬物療法やリハビリテーション、手術療法などの治療法を提案します。
頚椎椎間板ヘルニアに詳しい医師の見つけ方
整形外科の中でも、脊椎疾患に詳しい医師を探すには、いくつかの方法があります。日本整形外科学会や日本脊椎脊髄病学会などの専門医資格を持つ医師を探すことも1つです。専門医資格は、各専門学会が認定する資格で、資格取得には一定の経験と知識が求められます。
インターネットで地域の医療機関を検索する際に、専門とする疾患や資格を確認することもできます。医療機関のホームページで医師の経歴や専門分野を確認することも有効です。医師の専門分野や経歴を知ることで、より適切な医療機関を選択できます。
セカンドオピニオンの重要性
セカンドオピニオンとは、現在治療を受けている医師とは別の医師に意見を求めることです。セカンドオピニオンは、患者さんの権利として認められており、治療方針や手術を受けるべきか悩んでいる場合の選択肢になります。異なる医師の意見を聞くことで、新たな視点や選択肢が見えてくる可能性もあります。
セカンドオピニオンを受ける際には、現在の主治医に相談し、紹介状を書いてもらうことをおすすめします。紹介状には、これまでの治療経過や検査結果などが記載されるため、診察する医師がスムーズに状況を把握できます。セカンドオピニオンは、より良い治療法を選択するための一つの手段として、積極的に活用するようにしましょう。
大室整形外科の治療方針と特徴
大室整形外科では「再び立ち上がり、人生を楽しむ」という理念を掲げ、頚椎椎間板ヘルニアの患者さん一人ひとりに最適な治療プランを提供しています。現在の症状や痛みの程度、日常生活への影響など些細なことでも構いませんのでお気軽にご相談ください。
大室整形外科では、保存療法を中心とした治療を第一に考えています。リハビリテーションは、医師と在籍する理学療法士や作業療法士が連携することで、質を高くより専門的に実施しています。患者さんの症状により適したリハビリテーション実施計画書を作り、訓練に取り組んでいただいています。
適切な運動療法を行うことによって、体のバランス能力改善や関節のまわりの筋肉を鍛え、負担を軽減させることを目指します。保存療法で効果が見られない場合や麻痺などの神経症状が進行している場合は、手術療法を検討します。
大室整形外科では、できる限り負担の小さい手術(低侵襲手術)で治療しております。手術は内視鏡や顕微鏡、ナビゲーションシステム、神経モニタリングシステムなど最新機器を用いた低侵襲手術で、体への負担が少なく、短い入院期間で治療が可能です。
手術療法が必要な場合でも、術後のリハビリテーションをしっかり行うことで早期の社会復帰を目指します。大室整形外科は、姫路市で脊椎センターと人工関節センターを持つ専門クリニックとして、質の高い医療サービスの提供に努めています。首や肩、腕の痛み、しびれでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
頚椎椎間板ヘルニアの初期症状は、首のこりや違和感、首を動かしたときの痛みなど、肩こりのように感じるため、見逃してしまう方もいます。主な原因は、加齢による椎間板の変性やデスクワークやスマートフォンの長時間使用、喫煙などです。症状が進むと、腕の痛みやしびれ、握力低下などが現れ、日常生活にも支障が出てきます。
重症化すると歩行障害や排尿障害といった深刻な症状が現れる場合もあるので、早期発見・早期治療が重要です。日頃から正しい姿勢を意識し、ストレッチや筋力トレーニングを行うことで予防できます。頚椎椎間板ヘルニアの疑いがある場合は、整形外科を受診しましょう。
つらい症状を我慢せずに、適切な治療を受けて、快適な生活を取り戻しましょう。治療中や回復期には、避けるべき動作や習慣を正しく知っておくことも予防・再発防止に役立ちます。以下の記事では、椎間板ヘルニアの方が「やってはいけないこと」について、具体例を挙げながら詳しく解説しています。
>>椎間板ヘルニアでやってはいけないこと7選|悪化させない方法
参考文献
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- Fernando Martins Braga, Margarita Vallès, Hatice Kumru. Complete spinal cord injury due to acute non-traumatic cervical disc herniation and associated epidural haematoma: A case report. J Spinal Cord Med, 2024, p.1-3